石巻報告第一弾より大変ご無沙汰しております。石巻支援担当の芝田です。
今回は昨年の11月以降の活動について報告します。
現在セカンドハーベスト・ジャパンは被災された方の中でも特に生活が困難または困窮されてしまったご家庭へ食品パッケージを提供することで、生活自立のための支援を行っております。
2011年10月までは在宅避難者を対象に津波被害が酷かった沿岸地域で物資配布会を行っていましたが、商店の復旧に伴い終了し、11月以降は支援が必要なご家庭に対し個別に対応できるようフェアトレード東北と共同で石巻事務所を開設しました。
今後も被災者に寄り添いながら生活が困難になってしまったご家庭の生活自立支援を長期にわたって行っていきます。
2hj石巻事務所 外観
この事務所では寄贈された食品をパッケージにするだけでなく、食糧支援希望者の受け付けや対象者(事務所まで来ることが可能な方)へのパッケージのお渡しを行っております。
事務所に来ることができない方へは配送を行っています。
パッケージの準備(受け渡し前の事務所)
事務所での受け渡しの様子
事務所内の様子。隣はフェアトレード東北
食品パッケージの一例
食糧支援を希望する方の背景は様々ですが、特に震災後失職し、再就職が困難な40代、50代世帯、母子・父子家庭や子育て世帯、高齢者夫婦世帯、高齢者の一人暮らし、二重ローンによる経済苦などが多く見受けられます。
支援している方の背景として下記のようなケースがあります。
p ケース1:収入源は緊急雇用のアルバイト。郊外の仮設しか入れるところが無く、車が無いと移動が出来ないが自分は免許が無いため買い物にいけない。ここ数日何も食べていない。賞味期限切れでも何度もいいので食糧の支援をお願いしたい
p ケース2:無職。失職してからは主人(50代)の失業保険が収入源だったが、給付は終了した。しかし就職活動は困難を極め、収入減がない。一階は津波で住めなくなり、二階で住んでいたが、最近やっと一階に何とか住めるようになった。しかし補修はまだ中途半端な状態で今後も補修が必要だが、それにかけられるお金が無い。
p ケース3:50代後半。女性一人暮らし。週末のみのアルバイト。月の収入は数万円。郊外の仮設にいるため車はあるが、仕事に行くときにしか使わない。昨日は米を1合となりの仮設の方に借りた。生活保護の申請をしたが、車があるため却下された。
p ケース4:震災後、職を失ってからの収入は緊急雇用のアルバイトのみ。毎日仕事があるわけではなく収入が不安定。貯金を切り崩して生活しているが、いつまでもつか分からない。
被災地では失業保険を受給されていた方々の多くは再就職ができないまま給付が終了となっています。
また、上記のケースにあるように非常に不安定な生活状況に置かれている方がおり、今後も増える状況にあります。
生活復興をなし得るためには「職」の確保が重要ですが、その「職」を得るまでの間の「食」の確保も重要であり、今後も食の支援が必要な状況です。
皆様のご協力よろしくお願いいたします。
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