2011/06/04

沖縄県宮古島から始まった黒糖プロジェクト

〜たくさんの人の想いを東北へ届けました〜

3月末に「東北へ太陽(ティダ)の恵みを!プロジェクト」の方から、ぜひ多良間黒糖を被災地へ届けたいと2HJにお問い合わせがありました。このプロジェクトは「宮古島市民をはじめとする有志の資金(募金)により多良間島産黒糖を購入、支援ボランティア団体を通じて被災地に贈呈する」活動です。2HJに送られてきた黒糖を、関東の学校や企業などのグループボランティアの皆さんが黒糖を小分けにして、2HJが被災地へ届けました。

 〜東北へティダの恵みを!プロジェクト〜
事務局 田口ゆり子さんからのメッセージ

沖縄では畑仕事や肉体労働の休憩にしろ、ゆんたくのひと時にしろ、輪の中心にはいつも黒糖のかけらがあって、その甘みと栄養に私たちは和みや元気をもらってきました。ほんものの黒糖は糖分だけでなく、ミネラルが豊富だからです。

未曾有の震災以来、連日連夜TVに映し出される被災地の惨状と、苦しみに耐える避難所の人々の様子に、胸の潰れる思いをしつつ、でもこんな遠くから一体何ができるんだろうという無力感に苛まされていたところに、ある一つのアイデアが持ち上がりました。 黒糖を被災地に届けよう!宮古・多良間の人たちと、沖縄を愛する全国の人たちに呼びかけて、みんなで多良間島黒糖を買って被災者の方々に贈ろう! ざり物のない黒糖は誰もが安心して食べられる自然食品。ほろほろとやわらかいので、咀嚼や嚥下に難のあるお年寄りや幼児がそのまま食べても大丈夫。何よ り、素朴な甘みと自然の滋味はお年寄りにも好まれる味であり、人々の心を癒すことができます。さらに、常温管理が可能で保存性が高く、混ざりものがないの で、調味料として炊き出しにも使える・・・ほんものの黒糖は、被災地の、避難所の人々にきっと役立つ! こうして私たちのすぐ身近にある宝物、沖縄でたった7つの島にしかない製糖工場のひとつでつくられる、世界に誇れるほんものの黒糖『多良間黒糖』を贈る市民活動「東北へ太陽(ティダ)の恵みを!プロジェクト」が始まりました。

賛同者の熱い思いが製糖工場(宮古製糖株式会社)の大いなる協力を取り付け、第一弾として約1トンの多良間黒糖の出荷が決まりました。生産が追いつかないという一口サイズのバラ黒糖は1割ほどで、残りはなんと30キロの塊です。 実は、昨今の不況のあおりや安価な外国製品や類似品の流通で、ほんものの沖縄黒糖が在庫過剰に陥っているという現実に心を痛めていた私たちは、多良間黒糖のPRと在庫の”買い加勢“にも貢献したいと願っていました。ところが在庫のほとんどは塊状の業務用。被災地への贈呈には使えないと落胆し、一度は諦めたのでした。 しかし被災地の支援活動を展開しているセカンドハーベスト・ジャパンの有り難いお申し出により、この黒糖塊が受け入れてもらえることなったのです。「おかげさまで毎日たくさんのボランティアさんが(東京事務所に)来てくださるので、みんなでコツコツとトンカチで割って小分けして(東北の)被災地に送ることにしました」と。

プロジェクトには予想を上回る反響と募金が寄せられています。沖縄県の長寿を支え、戦争では防空壕の中で過ごした人たちを生き延びさせた重要な食品である黒糖を今、16万人にものぼる避難所生活の人々に、たくさんの“心”とともに一日も早く届けたい。わたしたちの暮らしを支えるサトウキビ産業の振興にささやかな貢献にもなるこのプロジェクトが多くの方々に支えられ今、大きな展開を見せていることに心から感謝し、宮古方言で謝辞を申し上げます。  

たんでぃが~たんでぃ。



〜宮古島から2HJへ〜
4月13日に東京へ出荷されました

黒糖約1㌧を被災地に向けて出荷する市民グループと宮古製糖のみなさま
提供:宮古毎日新聞社


〜黒糖ラッピングプロジェクト〜
ひとつ30キロもある黒糖を砕いて小分けにする作業に、多くのボランティアグループが参加して下さいました。


〜横浜市立横浜商業高校〜
GLOCAL-Y部を中心に、たくさんの生徒さんにお手伝いいただきました!
30kgの塊を8個、計240kg(!)の黒糖を、一つ一つメッセージカードを入れてラッピングしました。


横浜市立横浜商業高校のみなさま、ありがとうございました!


〜東京横浜ドイツ学園〜
ドイツ学園の子ども達がラッピングした袋には一つ一つにメッセージや可愛い絵が添えられていました。
ドイツ学園のみなさま、ありがとうございました!


〜ダノンウォーターズオブジャパン株式会社・ダノンジャパン株式会社 × 女子栄養大学〜
ダノンウォーターズオブジャパン株式会社、ダノンジャパン株式会社のみなさまには2HJ事務所にお越しいただきました。作業がとっても早く、あっという間に目標の3箱を終えることができました。女子栄養大学のみなさまは、事前準備から作業をお手伝いいただきました。

〜ダノンウォーターズオブジャパン株式会社から参加されたボランティアのメッセージ〜
今回の震災で、私たちは水を取り扱っている会社として社会のインフラの一部を担っていることを今さながら強く意識しました。これからも私たちに何ができるんだろう何をすべきなんだろうと会社全体で考え続けて行こうと思っています。今回のボランティア活動は、チームワークを強化できる機会になりました。いちボランティアとして他の人達との共同作業が楽しかったです。とても良い経験になりました。


ダノンウォーターズオブジャパン株式会社のみなさま、女子栄養大学のみなさま、ありがとうございました!



〜想いがこもった黒糖を東北へ〜
岩手県大船渡市の避難所に届けました。黒糖のやさしくて同時に力強い甘さはみなさんに大好評でした。

※ 黒糖プロジェクトは、6月に第二弾が行われます。